健康新聞 11月号

はじめに

 8月1日に開院して10月末までに、330名の患者さんにお越しいただきました。 一般的には、心療内科開院後は、1日に1~2名の新来患者さんが来院されると聞いていましたので、 予想以上のたくさんの患者さんの来院に感謝いたします。 10月号でお知らせしましたが、中・高生の患者さんがさらに受診されました。 その中でお母さんが栄養療法に基づく料理を一生懸命作って提供されている場合は1カ月でも登校できるようです。 今後、栄養療法により、中・高生の登校再開に貢献したいと思います。



「学校に行きたくない」について

 「朝、起きれない」「学校に行きたくない」と言って、お母さんと一緒に受診する中学、高校生が増えています。 顔色は白っぽい、あるいは青白く、髪はぱさつき、皮疹が目立ち、爪を切っても弾力がないので「パチン」という音がしません。 食事は、朝はパンと牛乳だけ、昼はおにぎり、あるいはハンバーガー、夕にやっと肉、魚などの蛋白質が出てくる状態です。 皆さん、典型的な鉄・蛋白質不足です。友達との関係、学業の不振などが原因のようですが、そんなに深刻ではなく、 なんとなく学校に行かなくなった高校生もいました。鉄・蛋白質不足によってストレスに対する脆弱性が高まり登校できなくなっています。 登校しないと自室にこもって過ごすことが多いため、手軽に食べることのできる菓子、パン、カップ麺、スナック菓子、清涼飲料などの炭水化物まみれの食事により食後高血糖後の低血糖のため交感神経優位となり、 イライラ、不安、落ち込み、パニックなどの症状が出現してきます。 このいわゆる新型栄養障害の増悪とそれに基づく精神症状の悪化のスパイラルから抜け出すために、糖質制限、高蛋白質、プロテインの利用、 鉄の補充などをお勧めしています。
 約6割の方は栄養療法を実践して学校に行けるようになりますが、残りの4割の方は3回目ぐらいから来られなくなり、 カウンセリングを求めて他の心療内科を受診されます。 しかし、登校拒否はカウンセリングではなかなかよくなりません。 新型栄養障害によるセロトニン欠乏のために、カウンセリングに耐えうる脳環境にはなっていないので、まずは栄養療法が必須なのです。 お母さん方が、カウンセリングより栄養療法に対する理解があるかどうかが、お子さんの今後の人生を左右するのです。



「仕事に行きたくない」について

 「不眠、疲れやすい、やる気がしない」、「仕事に行きたくない」などの理由で受診された方がいらっしゃいます。 当クリニックでは、受診者の栄養状態の評価のために、2日前からの食事内容を問診票に記載してもらっています。 下記は3名の男性の方の食事内容です。

【20代】

【30代】

【50代】

3名とも、朝食はパンかシリアルと飲み物だけで、蛋白質不足です。朝からチョコだけというのはいただけません。 20、30代は昼食もほとんど炭水化物です(50代の日替わり弁当も内容が不明でグレー(オレンジ色)なのですが)。 夕食でやっと蛋白質が出てきますが、赤字のように野菜も足りていないため、ビタミン、ミネラルも不足しています。
下記が3名の検査結果です。


赤字は低値を示しています。すべての方が鉄・蛋白質不足であり、食事内容がより問題な20、30代は亜鉛、ビタミンBも不足しています。 治療上、一時的に抗不安薬、抗うつ薬、睡眠導入剤などの向精神薬を処方しますが、栄養指導を実践している方は、3カ月後ぐらいから薬を減らしても「大丈夫!」と言える状態になります。 高蛋白質・低糖質が働き盛りの人たちを元気にする要だといえます。



編集後記

 イチョウ並木が黄色づいてきました。寒い季節の始まりのあかしです。それとともにインフルエンザが増えてきます。 私が予備校に通っていた時に、事務職員が生徒にビタミンCを配っていました。 ビタミンCごときでインフルエンザの予防は難しいと思っていましたが、栄養療法を学んでいくうちに、それが「ほんまや」ということがわかりました。 予防のために、ビタミンC1000mgを1日に3回に分けて1~2錠ずつ飲みましょう。また、インフルエンザではなくても、風邪をひいたと思ったら、30分おきに1000mgを10回飲んでください。 それで、風邪が良くなります。当クリニックには医療レベルのビタミンCをご用意させていただいています。
 インフルエンザの予防接種も受け付けておりますのでお問い合わせください


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